こんにちは!今回はゴーイング・メリー号の帆船の種類である「キャラヴェル船」についてご紹介します。
麦わらの一味の航海を支えたキャラベル船とはどんな船なのか、気になる方はこのままご覧下さい。
ワンピースにおけるキャラヴェル
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(C)尾田栄一郎/集英社 『ONE PIECE 12巻』より引用
作中でキャラヴェル船だと明言されているのはゴーイング・メリー号のみ。後に麦わらの一味の船となるサニー号はスループ船。クリーク海賊団のドレッドノート・サーベル号や空島から降ってきたセントブリス号はガレオン船です
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(C)尾田栄一郎/集英社 『ONE PIECE 5巻』より引用
他の海賊団の船がメリー号サイズであることはあまりありませんし、キャラベル船で航海している海賊は少ないのかもしれませんね
キャラベル船にについて解説
キャラベル船とは?
キャラヴェル船(Caravel)は、15世紀初頭のポルトガルで開発された小型〜中型の帆船です。軽くてスピードがあり、操縦性も高く、特に海岸線の探検や測量に最適な船として知られています。
古代エジプトや地中海地域では、紀元500年ごろからこの技術への移行が始まりました。完全なフレーム先行方式(frame-first)が広まったのは9世紀以降で、建造効率の向上とコスト削減が大きな理由とされています。
カーヴェル造りとキャラヴェル船の関係
キャラヴェル船は「カーヴェル造り(Carvel-built)」という建造法で作られていました。これは船の外板を滑らかに平らに貼る方法で、水の抵抗が少なくスピードが出るというメリットがありました。

ちなみにカーヴェル造り(carvel-built)の名前は、キャラヴェル船(Caravel)に多く用いられたことから付けられたという説もあります。
冒険向きの船
キャラベル船の特徴
- 小回りがきく→細かい地形の調査に強い
- 浅瀬でも航行可能→接岸しやすい
- 風上にも進める→柔軟な航行が可能
- 少人数で操作可能→構造がシンプルでコストと効率のバランスが良い
- スピードがある→探検や交易の効率アップ
キャラヴェル船は操作がしやすく小型ながら長距離航行を可能で少人数でも運用可能な優秀な探検船です。この万能さが、大航海時代の先駆けとして大いに活躍することにつながりました。
人数の少ない麦わらの一味でも安全な航行が可能だったのは少人数に向いた型の船だったからですね
実際に使われた例
キャラヴェル船は歴史的な航海に多く使われました。特に有名なのがクリストファー・コロンブスの1492年の航海です。彼の船団のうち「ピンタ号」と「ニーニャ号」はキャラヴェル型でした(「サンタ・マリア号」はナオ型という別の船)。
またポルトガルの探検家バルトロメウ・ディアスも、キャラヴェル船でアフリカ南端(喜望峰)に到達しました。
サイズ | 特徴 | 主な用途 | |
---|---|---|---|
キャラヴェル | 小型 | 操縦性・スピードに優れる | 探検・測量 |
ナオ | 中~大型 | 輸送向きでやや鈍重 | 貿易・航海 |
ガレオン | 大型 | 武装強化、戦争と交易に対応 | 貿易・戦艦 |
現代でも見られる?
ポルトガルやスペインではキャラヴェル船の実物大復元モデルを見ることができます。
特に観光地では「ニーニャ号」のレプリカなどが人気で、大航海時代のロマンを体感できるチャンスです。
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